万年筆に適した日常使いの紙探し ルーズリーフ編 @一般書店・文房具店2022年05月27日 05:55

集めた種類が想定以上に多かったので、ルーズリーフ編とノート編に分けて紹介していきたいと思います。

先ずはルーズリーフ編からです。
が、いきなりの結果報告ではなくて、扱っているお店系毎に分け、見つけ出しやすいように外観とその商品の特徴の紹介から始めたいと思います。

では・・・最初に一般書店・文房具店で取り扱っているルーズリーフからです。
先に挙げたノミネートリストの
  ✓書店、文房具店で気軽に手に入れられるもの(薄ピンク)
に当たります。

先ずは、これ!
どこでも見かけるコクヨです(^_-)
万年筆想定なので「Campusさらさら書ける」をチョイスしました。
上質紙、坪量75g/m2・0.10mm程度 と明記してあり大いに期待できそうです(^.^)

また、今回目的をもって探したこともあり、店頭で初めて目にしたのが「Campusはがせるノート型ルーズリーフ」です。
これ、横開きのノートとしても利用でき、かつぺりぺりっとページをはぐってバインダーに分類して保管できるので超便利ですね(^.^)
紙質は“上質紙”としか書いてありませんが、Campus商品なので期待できそうです。

両商品とも KOKUYO Campus というブランド品であることから単価的には\5~7/枚と少々お高い部類に入るのですが、お店によっては値引き額も大きくて値ごろ感のある売り方をしていますので、興味のある方は是非店頭で確認してください。

ちなみに・・・コクヨの創業者は富山県出身の黒田善太郎で、明治時代に20歳で単身大阪に出て今のコクヨを作り上げた人物です。
彼の出身地富山市にある富山大学の正門横に黒田講堂という楕円形の白亜の建物が建っていますが、これは二代目の講堂で黒田善太郎が寄付した初代の講堂を建て替えたものです。
現在の二代目も黒田善太郎の子孫とコクヨが全額寄付しています。
講堂に入って右手の壁の銘板には、黒田善太郎が記した「天職を全うせよ」と学生の成長を祈る一文が刻まれています。
脱線ついでにもう一つ・・・東大の安田講堂も実は富山市出身のあの安田財閥を作り上げた安田善次郎が寄付したものなんですね。
江戸末期から明治時代にかけて富山県から多くの実業家が羽ばたいて全国各地で今も続く大企業を創業しています・・・

さて、次は・・・
マルマンとナカバヤシです。
ナカバヤシは扱っているお店が限られるようですが、マルマンは結構どこのお店でも見かけるようになっている気がします。
マルマンにもパッド式のものがあり、今回は普通タイプも含めて購入してきました。
両方とも「書きやすいルーズリーフ」という見出しがあり、かつ期待大なのが“厚紙中性紙(80g/m2)”と明記してあることです。
ドイツにいた時の経験から

 『万年筆の「裏抜け」を防ぐには坪量80g/m2以上の紙を選ぶこと!』

という結論を導き出していたので、このマルマンの2製品は大いに期待が高まります。
また単価的にも\3ゾーン、\5~7ゾーンにありコスト的にもブランド的にもいい感じです♪

一方、ナカバヤシですが売りのLogocalシリーズのルーズリーフで興味があります。
が、こちらは上質紙ではあるものの坪量が70g/m2と少々少なく気になります・・・
日本製の紙なので期待はしますがどうでしょうか・・・

ちなみに、一般書店や文房具店で売られているものは紙質や坪量が明示されているものを多く見かけました。
気になってルーズリーフの規格を調べてみたところ・・・

 日本では、JIS Z 8303に基づく用紙が用いられる。
 穴間隔は 9.5mm。
 用紙の寸法は、A4(大きめ)、B5(スタンダード)、A5(小さめ)の3種類。
 横罫の間隔はA罫(7mm)とB罫(6mm)の2種類。

との記載があり、「JIS Z 8303に基づく用紙」を更に調べてみると・・・様々な規格が書いてある中で

 c) 両面を用いる帳票
   3) その他保存を要するもの 筆記用紙A 64.0 g/m2〜104.7 g/m2

との記述がルーズリーフの用紙に該当するのではないかと思われます。
坪量が 64.0 g/m2〜104.7 g/m2 とえらい幅があるのですが、一方でノートに関してはJIS にノートブック(JIS S 5504)という規格が定められており、その中に「学用1号~3号 坪量70g/m2以上」と書いてあることから、ノートに類するルーズリーフも

 坪量70g/m2以上

を基準として作られているのではないかと勝手に推測しました。

坪量が増えると当然コストも上がるので、メーカーサイドはこの辺りの坪量を狙って製造しているのではないかと思います。
もっとも、JISは使い勝手や品質の汎用性を大きな目的として設けられていますが、独自性を出すにはその規格に準じなければよいだけです・・・
そもそもルーズリーフの用紙自身や袋にJISマークは見かけませんよね(^^;
どうも最近はこのJISの足かせを取り払った製品が多く出てきているようですね・・・面白そうです(^_-)

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