中国製万年筆について <Jinhao編 モデル9056>2022年03月31日 19:13

それでは手持ち「Jinhao 金豪」の一つ<モデル9056>を紹介します。

このモデルの特徴は、なんといっても黒檀の木軸です。
首軸は樹脂&金属ですが、胴軸、キャップが丸々黒檀削り出しなのでキャップを付けるとオール黒檀の見栄えとなり風格があります。

ご覧の通り、天冠や尻軸が丸い紡錘形のバランス型で、長さ、太さも私が持っている大型に属するMONTBLANC Meisterstuck 149とほぼ同じサイズとなります。
重さも40.2gと149の32gより重量級で、手に取っても高級感漂います。
ただし、使用する時はキャップポストしない方が軽く、バランスが良いようです。
キャップの裏には戦車のマークと「JINHAO PEN INHERITANCE」と刻み込んであります。
“INHERITANCE”とは「遺産」、「継承」、「相続」という意味で、後世に残す万年筆という意味を表しているものと思われます。
このことから、相当この万年筆には思いがこもっているように見えます・・・

首軸からNib,ペン先はしっかり作り込んであります。
右下のネジは胴軸に金属製の部品が組み込まれて、キャップ側は樹脂ネジが組み込まれ、ねじ勘合構造となっています。
キャップ側の樹脂ネジはキャップポストした時に胴軸に傷がつきにくいよう配慮されたものでしょう。
首軸は黒い樹脂部分を回すと右下ネジ金物部から外れ、付属のコンバーターが現れます。
コンバーター挿入口も金属製でしっかりとした造りになっています。
一方。Nib,ペン先は結構大振りで、ステンレス製ですが、金メッキにNib形状の模様が入った銀帯が高級感を醸し出しています。
中央には戦車のトレードマークと「JINHAO」、そしてその下に<F>の文字が刻印してあります。
なかなか高級感のある風貌で、黒檀製の軸、キャップとも相まって「安かろう悪かろう」の中華万年筆には全く見えません!

さて、外観からは高級木軸万年筆の風格が感じられますが、肝心要な書き味はどうでしょうか。

実はこの書き味が少々残念なのです(^^;
決して悪いとは言いませんが、ガチニブで硬く、少々カリカリ感があります。
紙を選ぶと思いますね。
正直積極的に使いたい書き味ではありませんが、書き込んでいくとよくなってくるかもしれません。
外観の黒檀も、使い込んでいくとまたいい味が出てくるようにも思われ、継続的に使っていきたいと思う万年筆です。
今はモンブランのRoyal Blueを入れて使っています。

なお、今回は<F>にしましたが、インクフローがもっと潤沢であろう<M>や<B>の方が似合う万年筆かもしれません。

さて、最後にこの万年筆のお値段ですが・・・
AliExpressでなんと¥1,420でした!Σ(・□・;)
え~~ぇ!!と思うかもしれませんが・・・この安さです(^^;
ある意味、恐るべし中華万年筆ですね!