遠い記憶 ***沼(万年筆,インク,紙)への序章***2022年01月23日 09:31

最近ほぼ毎日当たり前のように使っている万年筆・・・
考えてみればここ2年ほど前からだ・・・
この万年筆を使い出す入り口に至るまでの道のりを思い出してみた。

万年筆・・・思い起こせば遠い記憶が蘇ってきた。
その万年筆の名前は「PILOT Elite S」!

この名前を聞いてピンとくる人は・・・ほぼ私と同じ世代でしょう、たぶん(^.^)
ここで蘇る不思議なフレーズが・・・
  “はっぱふみふみ”
  “短びのキャプリてとれば・・・”
あっ!あれ!?と気づく人は間違いなく同世代です(^_-)

これは1968年(昭和43年)に発売された「パイロット エリートS」のTV CMフレーズで、大橋巨泉の摩訶不思議なこの言葉とともに大ヒットしました。
PILOTの100周年記念HPに載っている画面を張り付けておきますが、懐かし~~い♪
このころ、1960年代は万年筆が文房具の王者で、当時は万年筆を持つことがステータスであり、入学祝や就職祝いでも大人気でした。
この背景には当時は公文書への記入は万年筆が主流であり、「万年筆は大人になったら持つもの」という考え方だったようです。
ところが1970年代になると、ボールペンが公文書に使用可能になり、その後の品質向上とともにボールペンが普及拡大していきました。
この流れの中で大ヒットした「パイロット エリートS」は1980年(昭和55年)に廃番となりました。
その万年筆の絶頂期にあった時のヒット作「パイロット エリートS」は1970年(昭和45年)の大阪万博“EXPO'70”タイムカプセルに入れられるくらいだったそうです。

さて・・・私の遠い記憶・・・高校入学祝にこのエリートSをもらったのです(^.^)
田舎の少年から青年への成長の時期・・・これが万年筆かぁと味わいながら、とてもうれしくワクワクしていたのを思い出します。
しかし、“えんぴつ文化”を謳歌してきた身には、蔓延櫃を使いこなす技量もなく・・・机の引き出しの奥に押しやったのを覚えています(^^;
あのエリートS・・・何処へ行ったやら・・・

実は、このエリート、現代も生き続けています。
2013年(平成25年)に復刻版として発売されたエリート95Sです。