ダイソー100均万年筆について その22022年01月18日 20:53

驚きの100均万年筆ですが、万年筆の命、ニブ(ペン先)を拡大して見比べてみましょう。
先ずは3種類並べて・・・
右から金属軸「カートリッジ式」、プラチナOEM「Riviere」、ドイツブランド「HAUSER」です。

次に、順にアップです。
最初は金属軸の「カートリッジ式」です。
3種類の中では一番ニブが大きく、表面には模様が刻印されておりとても100円の万年筆とは思えない面持ちがあります。
“BRILLO MLDIUM”と刻印されていますがニブの供給メーカーなのか、ブランド名を示しているのかは不明です。
ちなみに、この万年筆の旧バージョンには“IRIDIUM POINT”と刻印されていたとの情報がありますし、ペン先のポイントもしっかり付いているので、新旧の差はないと思いますが…どこかのブランド向けを流用しているのかもしれません??
ニブと接している裏のペン芯にはきっちりととヒダが切り込まれ、インクコントロールもしっかり考えられた100円とは思えないクオリティーを感じます。
ペン先は「M」一択です。
インクカートリッジはヨーロッパ標準タイプなので、いろいろなメーカーのカートリッジやコンバーターが使えそうですが、首軸に差し込む内径が付属のインクカートリッジギリギリなので、径に制限があるかもしれません。
この点は要注意です。

次にプラチナOEMの「Riviere」です。
先の金属軸「カートリッジ式」のニブに比べて一回り小さく、ど真ん中に“P”と刻印され、プラチナ製であることを誇示していますね(^_^)
プラチナの格安万年筆プレピー等のニブとは形状は全く違い、センチュリーなどの上位万年筆のようなエラの張った形をしています。
が、大きさが小さく「P」マークだけの刻印で簡素なものです。
ニブ裏のペン芯もきっちりヒダがあるタイプでインクコントロールもよい、だろうと思っていたのですが、この冬になって問題が露呈してきました…
部屋の暖房等による気温差で、首軸先、たぶんペン芯での気圧コントロールがうまくできないのかかなり激しいインク漏れが何度も起きました。
何度も手がインクまみれに(T.T)
インクカートリッジは見慣れたスチール球が入っているプラチナタイプなので、気軽にカラーインクカートリッジが使えると2本試していたのですが、2本ともインク漏れです(^^;
これは致命的な問題点で、即使用中止しました。
ペン先は「M」一択です。

次にドイツブランドの「HAUSER」です。
「HAUSER」は他の2種類と全く異なる形のニブで、小さくペン芯を包み込むような変わった形状をしています。
このような形状のニブは初めて見ました。
見た目にガチニブ(硬いニブ)に見えますが…HAUSERのHPをみると、“ROUND Nib”とか“Cushioned Nib with Iridium Tip”と表記されており、“クッション”という言い方が気になるところです。
また、“ラウンド ニブ”との標記通り、ニブがパイプ状にペン芯を包んでおり、ペン芯は外から見る限りヒダもなくニブを支えている正に芯のような不思議な形状です。
インクカートリッジはドイツブランドらしくヨーロッパ標準タイプです。
このペン先も「M」一択です。

実は…この「HAUSER」、カートリッジを刺すときに他の2種類と決定的に違う構造であることに気づきました…

次回はこの「HAUSER」の構造について掘り下げてみたいと思います。