万年筆に適した日常使いの紙探し 振り返り2022年05月24日 05:59

さて、タイトルの「万年筆に適した日常使いの紙」とは何でしょうか?(^_^;
真っ先に上がる要件は『裏抜け』です!
ま〜ぁ、これに一番悩まされ続けてきましたからね(^^;ゞ
書いてページをめくるとインクが裏側まで抜けて、その裏ページがぐちゃぐちゃ・・・って場面、もう、書き続ける気力が無くなっちゃいます!
そんな場面、ドイツ赴任時代に遭遇してた訳です、はい(^_^;

先ずはその場面を振り返っておきましょう!

事の発端はもちろん筆記用具に万年筆を使い始めたことですが、その時に仕事で使っていたのはかの有名な? MOLESKINE NOTE(モレスキン ノート) でした。
この高級ノート、買ったものではなく頂き物で、格好よくて使い勝手もGoodでした。
万年筆を使う前はシャープペンシルやボールペンだったので何の問題もなく(正確にはボールペンでも時々裏抜けしていたのですが・・・)バンバン書き込んでいました。が、万年筆に目覚め、使い始めると悲惨なことに・・・(^_^;
この辺りのことは今年2月中旬頃にこのブログで思い出しながらつぶやいています・・・ブツブツ・・・と(^^ゞ

その状況を分かりやすく表現したのが次の写真です。
これは MOLESKINE NOTE に8種類の万年筆とインクで書き込んで、その裏抜け状態を確認したものです。
5/8の割合で、ページの裏側までインクが染み出ていますね・・・裏抜けが盛大に発生しています。 字が汚いのは目をつぶってよく見て下さい(^^ゞ

実はこの写真はこの記事を書き始めるために改めて準備したもので、最近は“裏抜けするしないの条件”の一つがほぼほぼ分かってきたので、結果を予想して書き込んだものです。
予想はバッチリ当たっていました(^_-)
もちろん、紙は裏抜けしやすい MOLESKINE NOTE です(^_^;

さて、その“裏抜けするしないの条件”の一つ、いや最大の条件がインクなんです。
裏抜けしやすいインク、しにくいインクがはっきりしています。
ただ、裏抜けしやすいインクでも使いたいですよね・・・その対策が「万年筆に適した日常使いの紙」探しなんですよ(^_^)
裏抜けしやすいインクの方が様々な色合いが多く魅力的なので、是が非でも万年筆を使う上で裏抜けしない“紙”が必須なんですね。
もちろんそれをかなえてくれる万年筆用に特化した高級紙があるにはあるのですが、そうではなくて「万年筆に適した日常使いの紙」が欲しいのです!

さて、その“紙”探し、やはり実際に書いてみるのが一番です。
その判断に使うのが当然インクで、今回のこの裏抜けテストが“紙”探しの基本となります。
つまり裏抜けしやすい“紙”で“裏抜けしやすいインク、しにくいインク”を見極めておき、それをテスターとして「万年筆に適した日常使いの紙」を探し出すという進め方です(^_^)

前書きが相変わらず長いですねぇ(^_^;
それでは“紙”探しに出発です!

あっ、とその前に今回のテストのインクの裏抜けする、しにくいポイントを簡単に書いておきます。
もう一度テスト結果を見て下さい。
<裏抜けしにくいインク>

SAILOR 極黒・・・・・・・・顔料インクです。
PLATINUM ブルーブラック・・・古典インクです。
OLATINUM ピグメント ブルー・・・顔料インクです。

「顔料インク」「古典インク」のうんちくはここでは述べません、ググって頂くと沢山の情報が出てきますので興味のある方は確認お願いします。
いずれにしても、この二種類の顔料インクと古典インクは裏抜けしにくいインクと言えます。
ただ、裏抜けという現象はインクの特性である「表面張力」に大きく影響されるので、このインクの種類(顔料、古典)だけでは判断できないことを付け加えておきます。
概ね「表面張力」が大きなインクは裏抜けしにくいです。

<裏抜けしやすいインク>

Waterman Mysterious Blue
PILOT 色彩雫シリーズ
Pelikan 4001 Dark green
LAMY Red

全て水溶性インクです。
総じて水溶性インクは裏抜けしやすい傾向にあります、が、先に書いた「表面張力」が高い水溶性インクは裏抜け耐性が高いです。
ちなみに裏抜けしにくい「古典インク」も広義では水性インクの一種ですが、この「表面張力」が高い傾向にありますね。
現在の魅惑的な色彩のインクはほとんどが「表面張力」が低い水溶性インクなので、なんとか使いこなしたいですよね。

さて、これで裏抜けマーカー的なインクを把握したところで、目的の“紙”探しに出かけましょう!

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