日本で買ったドイツ万年筆コレクションの紹介<Pelikan Classic M205 Demonstrator編> ― 2022年03月02日 06:00
昨日紹介した「Pelikan Souverän M600」を購入する前、実は先に1本のPelikan万年筆を手に入れていました。
それが「Pelikan Classic M205 Demonstrator」です。
ペリカンの入門編ともいうべきClassic 200シリーズの特別生産品で、スケルトンの万年筆です。
Classic 200シリーズは鉄ペンなので、ペリカンの万年筆としては比較的安価で手に取りやすい万年筆ですが、内部機構が透けて見えるスケルトンのDemonstratorは特に人気があるようです。
ペリカンは2000年過ぎあたりからスケルトン系(すっきり無色透明以外にカラー透明系も・・・)を「特別生産品」として様々なモデルに展開しているようで、この「Classic M205 Demonstrator」は2006年に一度“特別生産”され、今回2019年にリクエストを受けて再度“特別生産”されたもののようです。
ペリカンもユーザーの購買意欲をくすぐる「特別」という言葉を巧みに利用したビジネス展開をしているようですね(^.^)
さて、この「Classic M205 Demonstrator」に手を出したのは単なる物欲だけではなく、本命の「Souverän」購入事前確認が目的でした。
昨日も書いているように「Souverän」を買うにあたり、以下2点を確認したかったのです。
①Souverän最適モデルはどれ?
②Nibの文字幅は<EF>が必要か?
①の“Souveränの最適モデルはどれ?”ですが、Souveränの各モデルとClassic 200の大きさを比較すると以下のようです。
ネットの情報を参考にすると、私の手の大きさからSouveränは大振りのM800が良いのではないかと思っていました。
が、やはりシリーズが上になるとNibが18Kになることもあり、お値段もググっと高くなるんですよね(^^;
14Kで小振りなM400辺りはまだ手が出しやすいのですが・・・ちょいと小さ過ぎるかなぁ・・・と・・・
そこで、目に入ったのがClassicシリーズのM200やM205です・・・サイズ的にはSouveränのM400とほぼ同じ長さで、形状も類似していることからM400やM600の使い勝手の確認ができそうと思ったのです。
気軽に買えるレベルですしね(^_-)
もちろん、万年筆コレクションとしてもいいですしねぇ~♪(^^ゞ
②の“Nibの文字幅は<EF>が必要か?”ですが、Souveränの<M>は散々ドイツで試し書きをしてきて1~2ランクくらい太いと分かっていたので、感覚的には最細の<EF>が必要かな?と思っていました。
が、最終的に<EF>にするにしても同じサイズより私好みのちょい太目がもう1本あればよいかなと・・・<F>は使えるかしら?と・・・
で、Classic M205 Demonstrator<F>を買っちゃったのです♪
ちょっと細部を見てみましょう。
先ず、万年筆の命、Nib,ペン先、ペン芯です。
Nib、ペン先はステンレス製の鉄ペンで、“Perikan”の文字とペリカン親子のトレードマークが刻まれた比較的シンプルなNibです。
14KのSouverän M400やM600のNibとほぼほぼ同じ大きさですが、よくよく見てみるとハート穴からペン先への絞り込みがClassicの方が鋭いのです。
ステンレスNibのしなりを意識して絞ってあるのかもしれません。
Nib、ペン先を横から見たものです。
ペン芯の細かなヒダがペン先までずんぐりとせり出した形状、Nib以外はSouverän M400やM600と全く同じです。
次にキャップです・・・
クリップはSouveränシリーズ同様ペリカンのくちばしですね(^.^)
スケルトンのDemonstratorなのでキャップをはめた状態での内部が丸見えですが、Nib、ペン先の乾燥を防ぐインナーキャップ機構は全くありません。
が、山数の多いネジ式勘合がしっかり密封しているようで、案外乾燥には強いように思います。
天冠にはしっかりとPelikanのトレードマーク、ペリカンの親子が光っています(^.^)
これはM205なのでシルバーです(末尾が“0”ならゴールド、“5”ならシルバーというルールです。)
このClassic M205 Demonstratorもしっかりとしたピストン吸引式で、胴軸内はたっぷり1.5mlのインクタンクとなっています。
スケルトンのDemonstratorの醍醐味でインクの色を楽しめますが、今はブルーブラック系インクが入っているので色の楽しみがないですね(^^;ゞ
ピストンを操作する尻軸はSouveränシリーズと同様な形状で、中の機構が見えるのがスケルトンの良い所です。
しっかりした造りになっています。
さて、デザインはほぼほぼSouveränシリーズと同じで、ぱっと見、首軸、尻軸、キャップのリングの数や幅が狭いくらいの違いでしょうか・・・
ただ、大きさがやはり小さいのです・・・
最初に見た時に「ちっちゃ!」と声が出るくらい、その小ささに驚いてしまいました。
キャップをした時の長さが、125㎜で、LAMY Safariの140㎜などほかの一般的な万年筆に比べて20㎜前後短いのです。
ところが、キャップを尻軸にさした時のペン先までの長さとなると、147mmとそこそこの長さになります。
私は男でも手が大きい方なのですが、キャップポストしない状態でも文字をかけないことはありません。
キャップポストすると重量バランスも良く書きやすくなり、何の問題もありません・・・むしろ、13gというペンの重量が軽快さをもたらしてくれますね。
つまり、Classic M205はサイズ的にOKでした♪
ということは・・・一番上の写真の比較を見ると・・・
Souverän M800 166mm
Souverän M600 155mm
Souverän M400 149mm
Classic M205 147mm
であり、M400でもOKということになりますね(^.^)
つまり、①の“Souveränの最適モデルはどれ?”の回答としては・・・「最低でもM400、可能であればM600、M800を狙う」という結論でした。
その後、購入したのはSouverän M600となりましたが、キャップをしてClassic M205と比較すると・・・こんな感じです。
M205とM600、キャップポストでの長さの差8mmが、そのままキャップをした時の長さの差になっており、M205はコンパクトで軽く、携帯にはGoodだと思います。
さて、二つ目の確認、②“Nibの文字幅は<EF>が必要か?”・・・です。
この回答はすっきり!
<F>でも通常ノートレベルでは漢字まじり日本語がOKでした♪
やはり<F>としてはちょっと太めですが、LAMY Safariの<M>より明らかに細いです♪
この結論からSouveränのターゲットは<EF>で間違いなし!・・・となったわけです(^_-)
さて、現在、実はこのPelikan Classic M205 Demonstratorが仕事で一番活躍している万年筆となっており、買ってよかった満足度の高い万年筆です♪









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